本能
昨日あたりからやたらとうちの猫が私に甘えてきたり、じっと私を見つめてきたりする
撫でるのをやめると顔をぺちぺち叩いてくる
彼女もさみしくて私でそれを埋めようとしているのか、私のさみしさを感じとってそうしてくれているのかは分からない
ただたまに、誰かが彼女に乗り移っているような気持ちになる
それが誰なのかは分からないし、誰であってもいいかな、とも思う
なんでもないような顔で左手の薬指に指輪をしている
誰を思ってなのかは、自分でも分からない
友人に勧められた本を読んだ
人に勧められたものを好むことが余りないので避けてきたが、今は誰かの好みを知ることが心地良い
人の好きな音楽を聴きながら本をたくさん買った
人に会う度に好きな本や作家を聞いたりなどしている へえ、と思う
ある人が、本を読むのは人に会った時にそのことについて語り合うためだと言っていた その通りだと思う そのおかげで私は恋人がいるのだから
周りの人は余り気付いていないと思うが私は劣等感がかなり強いと思う
一対一で話している時は平気なのだが三人、四人となると自分の知識の無さに不甲斐なくなる
所謂進学校と呼ばれるところに通い、結局落ちこぼれたがプライドだけはぶくぶくと成長していた
知らないことがあることが怖い 馬鹿だと思われるのが怖い どんどん馬鹿になっていく自分が怖い(ここでの馬鹿は決して可愛い意味ではない)
私みたいになりたい、と言う子がたまにいるが、全くお勧めできない のびのび生きているように見えるのだろう 周りを気にしない、というスタンスを取っているように見せかけて、何も考えていない、何も出来ない自分を正当化しようとしている、そう悟られないようにしているに過ぎないのだから
先日恋人に、文章を書き始めた、と言ったら、君は暗いことばっかり書いて自分を追い詰めそうだから気をつけて、と言われた 全くだ
リスカもしてないし、お酒もそんなに飲んでない、大丈夫だと思う