青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない

 

思い出は人を切なくさせる それはあなただけじゃない

 

横浜にいる 横浜駅JR東海道本線6番乗り場に立っている

ほとんど1年前の2月、ひどい雪が降った日。

札幌から新千歳空港まで車で4時間かかって、ようやっと着いても飛行機は全て欠航。スタッフが出勤出来ずほとんどやっていない飲食店の中から惰性で入った蕎麦屋の出汁がやけに染みた。

 

ロリータワンピースを来た女と、おじさん

 

このままお酒飲むほかないよね、と横浜行きは諦め、温泉街に向かったあの日

 

この街は、この街だけは、あなたと来たかったのに

 

ひとりで藤沢駅を通過する

 

ああ、このまま乗り換えて江ノ電に乗って七里ヶ浜に行きたい。

 

 

人の目の高さから見える水平線までの距離は、約4キロメートルなんですよ

 

何度も読んだ小説の世界 台詞

あなたが志望したあの学校 あなたが生まれ、育ったこの街

 

恋人は寝落ち電話する前に寝落ちした

 

 

東京よりかは人が少なくていいなあ、雪もないし。

 

早く帰って恋人の手を握って眠りたい

戻れない明日

明日結婚することになった

 

3年付き合った恋人でも、あの人でもない

 

生まれて初めて、死んではならない、長生きしたいと思った。結婚する理由を聞かれたらこう言うしかない。

 

 

美しい日々なんていらない

私は今日も起きられないし、電話と電車は苦手だし、風邪気味だし、名前以外は何も変わらない、変われない。

美しい日々なんていらないから、ただひとりにしないでと言って泣きつくことができる人。曖昧な約束やマッチ箱にすがりついて生きるのはもうやめる。

 

 

ああ、これでやっと本当にさよならができます

そして誰もいなくなった

恋人と付き合って3年が経った 別れようと思った

 


さみしくて、苦しくて、泣いていた

何にも言わないでいてくれた君が好きだった

好きだったところは嫌いなところになる

あの時君がちゃんと目を覚まして「どうしたの、大丈夫?」と聞いてくれたらね


恋人なんだったらそうしてよ、と思う そういう期待をもうしたくない だから恋人なんて要らないと思った

 


誰にも期待したくない 変わらないものなんてない 永遠も絶対も存在しない

 


あの人が口に出した作品は全部買い揃えたし観たし聴いた そうすれば近づけると思ったから そしてそれらを私は愛し私の全てになった これであの人と話せる

やっとのことで追いついたと思ったらもう君はそこにいない

君の「一番好き」を君はいつも忘れているから私の「一番好き」が否定される

 


この人の本、一時期めちゃくちゃ読んでたな

知ってるよ、初めて会った日に君が好きだと言ったから私は今だって愛読してるのに

 

みんな私を置いていく だからもう期待したくない 君が愛したものを愛しても、君は私を汲み取ってくれないから

 


じゃあ私が愛するものは何?

 


ないの?

愛してる.com

お酒の残った頭で七つの大罪を数えていたら眠っていた

 

隣で神様が眠っていた

神様だと思った 透き通るような肩にそっと触れた

本物かどうか心配になって脈をとった 抱き締めても自分の心臓の音しか聞こえなかった

怪我をしていた 良かった この人もちゃんと血を流して生きている

 


高慢 憤怒 大食 色欲 怠惰 嫉妬 強欲

 


君みたいな大人がいて嬉しかった

私と同じ話し方をする君がいて

私と同じように感じる大人がいて

わがままで単純で純粋で繊細

私だってきっと誰かの神様になれる


もうファンタジーもぬいぐるみも王子様もいらないから 君に何にも求めたりしないから 何にも失わない 君と私のために祈る

 


愛してる以外きっと全部言えた

祈る 心から愛してる

 

シ者

 

恋人のお父様の遺作を読んだ

会ったことはないのに、すごく惹かれた、会ってみたかった 気付いたら泣いていた

 

会えないって、こういうことなんだ

 

あの人が死んでしまったら、私は

 

30年早すぎました

30年、遅すぎました

 

あの人があの人じゃなくなるなんて、いやだ

あの人がいなくなって、それから、どうしたらいいの?

もっと話したいことあるのに

知りたいことあるのに

覚えておかなきゃいけないこと、たくさんたくさんあるのに

 

会いたい

それだけ

 

ひとりにしないで

 

「本当の孤独は誰もいないことじゃなく

誰かがいるはずなのに一人にされてるこの状況」

 

こんな不可逆的な不安で眠剤6錠を無駄にしました 泣いたら煙草を吸う他ありません

 

 

死んだらぶっ殺す

 

 

「君のいないこんな宇宙 枕を投げて叫ぶ 消えてなくなれ」

 

生まれてきてくれてありがとう

私を見つけてくれてありがとう

以上

呪いは水色

恋人はトム・ヒドルストン

ピルを飲む時間ですって通知しか来ないね毎日

あの子にだけの秘密言えたね あの子の命

ギターに頭を凭れて電車で息を止める

動いてる目に映るもの全部怖いな

ホームの錆びたレールに突き飛ばして欲しくなるけどまだ音楽が流れているから死なないよ

初めてのお仕事は君と一緒に出来るかな それまで生きてね生きようね

明日は海の見えるところにお母さんが連れていってくれるよ

水の音をマイクロフォンで採ってあの歌にぶち込むよ 水色のワンピースとリボンしか身につけられないの

ロールケーキしか食べられないの 歩きながらぐちゃぐちゃ食べてごめんね お姫様だから許してね

夢の話なんて世界一どうでもいいよね だけど君と会える世界だから全部愛してね

久々にちゃんとお昼寝できたよ 猫と一緒なら寝られるね

草履で走ったから足がただれて仕方がないの

だけど紙で切った傷のほうがよっぽど痛い

痛いのちょうだい 誰でもいいよ 嘘だよ 君より先にいきたいな

君の好きな歌聴き込んでるけど相対音感だから面白くないよ 彼女はカポ3が好きなのね、私も好きだよ

初めて吸った煙草を久々に吸ったよ 君が吸ってた銘柄だよ 懐かしいね 美味しいね 君の味がするよ

左様ならば仕方ない 仕方ないね

呪いを 魔法を解いて幸せになろうね

モヒート

今日も私を追いかけて雨が降る

あからさまに私が空の下に出ると雨が降る

涙が出ない

空が私の代わりに泣いている

傘はささない

濡れる

時間をかけてアイロンを当てたまっすぐで茶色い髪の毛が広がる

私を濡らす

君を濡らす

 

家族が私を駅まで車に乗せる

彼らは私の喫煙について咎め

「隠れて吸いやがって」「他所の人になんて目で見られるか」「体に悪い」「格好つけて」「働いてもいないのに」「お前の恋人は煙草を飲むのか」

どうでもいい どうでもいい くだらない 車を降りて煙草を吸う そういうこと言うから吸うんだよ

 

車が私を迎えに来ない

君が私を迎えに来ない

誰も私を迎えに来ない

 

雨に濡れる

 

 

「酒にストローさして飲むなんて最高に狂ってますよね」

ストローがあれば一瞬でなくなる モヒート 神風 全部なくなる

 

涙は出ない