幾つもの春が

少し体を動かさないといけないな、と思って、日が落ちかけた頃髪を結って外に出た

いつも歩いていく川沿いの道と反対側に進んだ 川辺に触れられそうなところを見つけたから、思い切って草をかき分けて行った

昨日、川を見たくて草むらでかぶれてしまったの、と言ったら君は明日きっと笑ってくれるから大丈夫、一昨日からずっと、一日中気にしているニキビもたぶん大丈夫

もっと大切なことがきっとある

橋を渡る

わたしのまだ知らない道がたくさんある まっすぐさきに見えないほどに続いている